| 阿久 悠 (作詞家、作家) |
写らないカメラがあるといいのにね、とよく話すことがあります。幸福なことといおうか、無念のことといおうか、今は、誰のカメラでも写るのです。
しかし、「写る」と「時間を切り取る」とは全く別物で、HASHIさんはまさに時間を切り取っています。切り取られないと確認出来ない時間が存在するという証明です。
さて質問に答えます。1968年5月3日(HASHI氏日本脱出)には、何をしていたかのお訊ねですが、たぶん「朝まで待てない」という最初の小ヒット曲が出、作詞を本格的に考え始めた頃でしょう。職業名としては、脱サラから2年目の放送作家でした。
ターニンクポイントはいろいろあって、ぼくの成長過程の転換期と時代の地殻変動が奇妙に一致―大学入学時のロックンロール、就職時のテレビ時代到来、脱サラ時のビ−トルズを核とする音楽業界のビッグバンなどです。時代の波が何度か運んでくれました。 |
|